伊藤三時のいる書斎

生きるとは愛でることである。誰かの言葉です。

七月という名の地獄、短いコードしかない部屋

蒸し暑く風の強い昼下がり。七月がやってきた。

この数字がやって来てしまったことに私は強く恐れを抱く。


七月と八月はどうも私には向かないようで、すぐに死のうという思考にいつもなってしまう。暑さにやられるのか、それとも自己嫌悪か、分からないままに薬を大量に飲んでしまったり、充電コードやズボンで首を吊ろうとしてしまったり、打ち所が悪くなきゃ死ねもしないのに三階の部屋の窓から飛び降りようとしたりする。何故だろう、私にも分からない。分からないのだから誰にも止めようがない。家族に言っても分かってもらえない感情というか情動。その『止めようがない』を止めるための薬を、今は打って、飲んでいる。


私の部屋には長いコードが存在しない。長いコードがあれば首を吊ろうとした時にうってつけでしかないからだ。証拠とまではいかずとも、iPhoneの一メートルの充電コードで首を吊ったことがある。今これが書けているのは失敗に終わったからだ。


あるとして、強いて言うなら有線イヤホン。安い有線イヤホン程度ならば吊ろうとした時に自重で切れてくれるからだ。


今年は死のうとせずに済むだろうか?自分には何もないと、首を吊ろうと、薬を大量服用しようと、飛び降りようと、そんなことはせずに済むだろうか。何も分からないけれど、七月は来た。来てしまったなぁ。